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健康情報拠点薬局=かかりつけ薬局+健康サポート 

健康情報拠点薬局=かかりつけ薬局+健康サポート 
薬局あり方検討会 検討会本格化、今夏めどに方向性

――厚生労働省


厚生労働省は6月18日、「健康情報拠点薬局(仮称)のあり方に関する検討会」を開き、検討課題のひとつの「定義」について討議した。その結果、「地域包括ケアの一員として、国民の病気の予防や健康づくりに貢献している薬局」という意味の「役割」を担うとして出席委員から反対意見がなく一致、今後この方向をベースに進める。
 
この検討会は、6月4日の初会合で検討課題を提示しており、2015年夏ごろまでの取りまとめを目指している。初回は各委員が自由に意見を述べ、「薬局の本来業務とは何か」「薬局は儲け主義から離れてほしい」などの意見が出た。
第一回検討会では、(1)健康 情報拠点薬局(仮称)の定義、(2)健康情報拠点薬局(仮称)の基準、(3)健康情報拠点薬局(仮称)の公表の仕組み、(4)健康情報拠点薬局(仮称)の名称――などについて話し合う予定で、今後4、5回開催し具体的な方向性を取りまとめる。
健康情報拠点薬局(仮称)は、2013年6月14日に閣議決定した「日本再興戦略」のなかに、薬局・薬剤師を活用したセルフメディケーションの推進が盛り込まれたことに由来し、地域に密着した、健康情報拠点としてふさわしい薬局を意味する。2014年1月に日本医療薬学会が、厚生労働科学研究費補助事業としてまとめた「薬局の求められる機能とあるべき姿」を公表している。
この日は、健康情報拠点薬局の定義に関する論点として、(1)かかりつけ薬局との関係、(2)「健康サポート機能」の観点からみた役割―が示された。
(1)については、「健康情報薬局=かかりつけ薬局としての機能+優れた健康サポート機能」という考えが打ちだされた。「かかりつけ薬局としての機能」とは、患者情報の一元管理(副作用の確認や、重複投薬・残薬の確認など)や、24時間対応・在宅対応などを意味する。また、「健康サポート機能」とは、健康相談応需や、OTC医薬品の提供などを指す。
(2)では、健康サポート機能についてさらに深められ、具体例として、認知症 の疑いのある人の早期発見サポートや、禁煙サポートがあげられている。
この日の検討会で、健康情報拠点薬局の「定義案」として、次の文面が示された。  「かかりつけ薬局の基本的な機能を備えたうえで、要指導医薬品、一般用医薬品 等の適正な使用に関する助言を行うほか、地域住民のファーストアクセスの場とし て健康に関する相談を幅広く受け付け、必要に応じ、かかりつけ医をはじめ適切な 専門職種や関係機関に紹介するとともに、健康に関する情報提供を積極的に行うな ど、地域包括ケアの一員として、国民の病気の予防や健康づくりに貢献している薬局」。

第一回検討会では、 健康情報拠点として果たすべき役割として、(1)薬局利用者本人、またはその家族等からの健康や介護等に関する相談を受け、解決策の提案や適当な行政・関係機関への連絡・紹介を行っている、(2)栄養・食生活、身体活動・運動、休養、こころの健康づくり、飲酒、喫煙など生活習慣全般に係る相談についても応需・対応し、地域住民の生活習慣の改善、疾病の予防に資する取組を行っている――が提示されている。
厚労省は、2014年度は2億4000万円の予算を計上し、「薬局の認定制度」(高知県)、「高齢者等の残薬 対策事業」(埼玉県)、「在宅患者マッチング事業」(東京都)などのモデル事業を実施した。2015年度もモデル事業や基準策定のために2億2000万円を計上している。



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がん対策推進基本計画中間評価報告書を公表 厚労省

がん対策推進基本計画中間評価報告書を公表 厚労省
全体目標の達成が難しいという統計予測で重点課題

――厚生労働省


厚生労働省は6月19日、「がん対策推進基本計画中間評価報告書」を公表した。基本計画は日本で科学的根拠に基づく、がん検診が十分ではなく検診受診率が諸外国より低いなどの指摘から閣議決定されたもの。
基本計画では、全体目標(2007年度からの10年間の目標)として、(1)がんによる死亡者の減少(75歳未満の年齢調整死亡率の20%減少)、(2)すべてのがん患者・家族の苦痛の軽減と療養生活の質の維持向上、(3)がんになっても安心して暮らせる社会の構築―が掲げられている。
  
報告書では、(1)は、年齢調整死亡率の推移が2005年の92.4から2013年は80.1になり減少傾向ながら、全体目標の達成が難しいという統計予測も出ており、喫煙率減少や、がん検診受診率向上をはじめとしたがん対策の一層の推進が必要と指摘。
(2)では、身体的苦痛や精神心理的苦痛の緩和が十分に行われていないがん患者が3~4割ほどいるため、緩和ケアなどの提供体制の検証と整備を求めている。
(3)では、家族に負担をかけていると感じていたり、職場関係者等に気を使われていると感じるがん患者が3割ほどいるため、がんの教育・普及啓発、がん患者への社会的苦痛の緩和等の取り組みを一層推進することが重要と述べている。

重点的に取り組む課題について、「放射線療法、化学療法、手術療法のさらなる充実と専門的に行う医療従事者の育成」に関しては、拠点病院の指定要件の改正やがんプロフェッショナル基盤養成プランなどにより、一定の進捗が得られているとして、今後、先進的な放射線治療機器の適正配置やがん診療に携わる専門医のあり方を検討することが重要と述べている。また、「がんと診断された時からの緩和ケアの推進」に関しては、拠点病院の医師に対して、緩和ケア研修会を受講するよう促すとともに、在宅医等が受講できる体制を構築することが必要と指摘。2013年12月に法制化された「がん登録」に関しては、国民への周知が不十分であり、一層の普及啓発が必要としている。

今後のがん対策の方向性についての概要は次の通り
(~これまで取り組まれていない対策に焦点を当てて~)
がん対策推進基本計画に明確な記載がなく、今後、推進が必要な事項

1. 将来にわたって持続可能ながん対策の実現
・ 少子高齢化等の社会・経済の変化に対応する社会保障制度の改革地域医療介護総合確保推進法に基づく地域における効率的かつ効果的な医療提供体制の確保等⇒がん患者を含めた国民全体が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができる体制の整備
・ 各施策の「費用対効果」の検証
・ 発症リスクに応じた予防法や早期発見法を開発・確立することによる個人に適した先制医療の推進
・ がん医療の均てん化と集約化の適正なバランスに関する検討
・ がん登録情報を活用した大規模データベースの構築

2. 全てのがん患者が尊厳をもった生き方を選択できる社会の構築

3. 小児期、AYA世代(29歳以下のヤングアダルト)、壮年期、高齢期等のライフステージに応じたがん対策
・ がん患者が「自分らしさと尊厳」を持って、がんと向き合って生活していくためにはがんに関する正しい情報を獲得することが重要⇒「がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんと向き合い、がんと共に生きることができる社会」の実現・障害のある者に対する情報提供、意志決定支援、医療提供体制の整備
・ 難治性がんに対する有効で安全な新しい治療法の開発や効果の期待できる治療法を組み合わせた集学的治療の開発
・ 総合的なAYA世代のがん対策のあり方に関する検討(緩和ケア、就労支援、相談支援、生殖機能温存等)
・ 遺伝性腫瘍に対する医療・支援のあり方に関する検討
・ 認知症対策と連動した高齢者のがん対策のあり方に関する検討



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「病床数削減の試算値」は参考値 都道府県へ厚労省通知

「病床数削減の試算値」は参考値 都道府県へ厚労省通知
日本医師会「地域の医療現場を混乱させた」と抗議

――厚生労働省


厚生労働省は6月18日、「6月15日の内閣官房専門調査会で報告された必要病床数の試算値について」と題する文書を、各都道府県の衛生担当部長あてに発出し、直近の医療関係業界で焦点となっている「試算値」は、単純に病床数の削減を自治体に求めているわけではないなどとして、理解を求めた。
 
この試算値とは、政府が6月15日に開催した「医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会 第1次報告」で示された、「2025年の医療機能別必要病床数の推計結果」を意味する。

主な内容に、医療施設調査による現状(2013年)の病床数の総計134.7万床に対し、2025年の必要病床数(目指すべき姿)を総計115~119万床程度と、現状より16~20万床減少するとした推計結果がある。この減少数は、正式な発表前に一部マスコミで報じられた。
例えば読売新聞は、6月16日朝刊で、次のように報じた。
「政府は15日、2025年に必要となる全国の医療機関の入院ベッド(病床)数の推計を正式発表した。
現在の入院中心の医療体制から、在宅医療への転換を図ることで、必要な病床数を現在より1割以上削減可能とする一方、新たに30万人以上の患者を在宅医療で対応するとした。各都道府県は、この推計値を土台に、10年後に向けた地域ごとの病床数の見直しに着手する。
内閣官房の有識者調査会がまとめた。25年には75歳以上の後期高齢者は今より500万人増える見通しだが、入院治療の効率化で医療費の抑制を図る。全国の必要病床数(精神、結核病床除く)は、現在の135万床より1割以上少ない115万~119万床にできるとした。地域別では、今後、高齢人口の激増する首都圏と大阪などを除き、41道府県で必要病床数が減る」という記事だった。

これに対し、日本医師会は6月17日に、「地域の医療現場を混乱させた」として遺憾の意を表したほか、第1次報告そのものついても、「地域の事情をふまえずに単純集計を公表したことは納得できない」とする見解を公表するなど、他の医療関係団体も含め、この厚労省発表は社会的な関心事となっている。
 
政府の「医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会」が2025年の必要病床数の推計を公表したのを受けて、日本医師会の横倉義武会長と中川俊男副会長が6月17日の会見で、地域医療構想が、区域内で必要な病床を手当てする仕組みであることから、「単純集計の公表には納得できない」「(全国で20万床削減などの報道があり)地域医療の現場を混乱させるもので極めて遺憾」などとして、不快感を示したまた、各論では、平均在院日数のさらなる短縮化が求められている点に対して、「勤務医の疲弊を増すことになる」などとして、問題視した。

これに対して厚労省は、今回の文書で次の事項などをあげ、地域医療構想を策定している都道府県の担当者をはじめ関係者に、「正しい」理解を呼びかけた。
● 今回の推計値は、地域医療構想ガイドラインで示した計算方法などを用い、機械的に算出された「参考値」として位置づけられる。
● 地域医療構想は、2025年に向けての取り組みであり、個々の医療機関の医療提供 の方針などをふまえつつ、ていねいに調整していくもので、ただちに何らかの措置を講じさせるものではない。
● (病床数は)在宅医療なども含めた、地域での医療提供体制を、全体として検討していくなかで、需要に応じた医療提供体制、病床数となっていくもの。



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医療・介護の基幹産業化を目指す施策が明確に

医療・介護の基幹産業化を目指す施策が明確に
[日本再興戦略改定2015] 産業競争力会議  


政府は6月22日、産業競争力会議を開催し、「『日本再興戦略』改訂2015」の素案を示した。日本再興戦略は、政府が進める成長戦略。2013年6月に閣議決定され、翌2014年6月には「『日本再興戦略』改訂2014」が閣議決定された。今回の「改訂2015」は、6月11日に骨子案が示されており、6月末には閣議決定されるとみられている。
 
素案は、医療・介護の基幹産業化を明確に打ち出しており、「医療・介護・ヘルスケア産業の活性化・生産性の向上」として、次の施策方針と工程が列挙されている。
 
(1)次世代ヘルスケア産業の創出支援(地域版次世代ヘルスケア産業協議会の設立を促進するとともに、それらをネットワーク化し、地域で成功したビジネスモデル等の横展開を強化することなど。2015年度中に実施)。
(2)医療の国際展開(外国人患者の受け入れに意欲と能力のある国内医療機関を 「日本国際病院(仮称)」として海外に発信することなど。2015年度中に検討)。
(3)医療等分野における番号制度の導入(マイナンバー制度のインフラを活用し、医療等分野における番号制度を導入することなど。2018年から段階的運用開始、2020年までに本格運用)。
(4)地域医療情報連携ネットワーク/電子カルテの普及促進(2018年度までに、地域医療情報連携ネットワークの全国各地への普及を実現し、また、2020年度までに、地域医療の中核的を担うことが期待される400床以上の一般病院における電子カルテの全国普及率を90%に引き上げることなど)。
(5)医療等分野政策へのデータ活用の一層の促進(医療介護データの政策活用推進に向けた具体的施策と実施スケジュールを盛り込んだ「医療等分野データ利用プログラム(仮称)」を策定する。2015年度中に策定)。

主な施策素案は次の通り。

○ 民間投資を促すため、政府と民間の目指す方向性を共有する「官民対話」を開始し企業の大胆な経営判断を後押し。
○ 中高年の転職や出向を受け入れる企業への助成制度を創設。女性活躍推進へ支援拡充。非正規労働者の「正社員転換・雇用管理改善プロジェクト」(仮称)を策定。
○ 男性の育児参加へ配偶者の出産直後の休暇取得率を2020年に80%に。13〜17年度を通じて約40万人分の保育の受け皿を整備。
○ 情報通信業に従事する外国人を20年に6万人へ倍増。
○ 解雇無効の判決が出た場合に職場復帰でなく金銭で決着する「解決金制度」は有識者らで議論し、結論を得る。
○ サイバー犯罪対策を強化し政府の監視対象に独立行政法人や特殊法人を追加。企業の取り組みの第三者評価を促進。
○ 400床以上の病院の電子カルテ普及率を20年度までに90%へ。
○ マイナンバー制度で17年度以降、個人番号カードをキャッシュカードやクレジットカードとして利用できるよう検討。18年をめどに自分の特定健診データを電子情報で把握可能にする。診療情報を収集し利活用。
○ 外国人患者の受け入れに熱心な医療機関を「日本国際病院」(仮称)として海外に発信。
○ ロボット技術の開発を促進。
○ 訪日外国人旅行者を早期に2000万人とし日本での消費額を年4兆円に。40万人の雇用創出。
○ 地方の免税店を20年に約3倍の2万店に。質の高い地場のサービス・商品を選定しブランドマークを付与。
○ 20年までに鉄道・バスのIC乗車券を全都道府県で導入する。
○ 農林水産物・食品輸出額を20年に1兆円へ伸ばす目標達成時期の前倒しを目指す。
○ 耕作放棄地の課税強化を本年度に検討。
○ 国際空港近くの卸売市場で輸出手続きが1カ所でできる仕組みを導入しモデル地区に。
○ 飼料用米は25年度に生産性を2倍に向上。
○ セルフ式の水素ステーションが可能になるよう規制を緩和。
○ 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度は見直しを検討。
○ 安全が確認された原発は再稼働を進める。電力・ガスシステム改革で料金を最大限抑制




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復興特別所得税の記載漏れ申告者  

復興特別所得税の記載漏れ申告者       
2014年分は約7万人と大幅に減少


国税庁のまとめによると、2014年分所得税等の確定申告における復興特別所得税の記載漏れ申告者は、約7万人と前年度分の確定申告より減少したことが分かった。

復興特別所得税は、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法の創設に伴い設けられたもので、2013年から2037年までの確定申告については、所得税及び復興特別所得税を併せて申告・納付することとされている。

しかし、最初の申告となった2013年分確定申告では、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」やe-Tax(国税電子申告・納税システム)などを利用せず、手書きにより申告書を提出した約980万人のうち約4.7%に当たる約45.7万人が「復興特別所得税」の欄への記載漏れ(空白のまま)だったことが明らかになり、国税当局が記載漏れの申告者に対して、昨年末まで行政指導などの是正措置を図ってきた。

このようなことから、国税当局は2014年分所得税等確定申告に際しても、同庁ホームページ等を通じて復興特別所得税の記載漏れがないよう周知を行ってきた。

2014年分確定申告では、その効果もあり2139.1万人の所得税等申告人員の0.7%に当たる手書き申告書提出者(約900万人)のうち、記載漏れ申告者は約7万人と前年分の6分の1弱まで減少し、記載漏れ割合も0.7%まで低下した。



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解雇など労働紛争解決の9割は金銭で

解雇など労働紛争解決の9割は金銭で
労使ともに現職復帰を避けたい?訳も


厚労省の外郭団体がまとめた解雇などに関する労働紛争が「どのように解決したか」の調査結果によると、労働組合が驚いた「金銭の支払いによる解決が9割」を超えていた。紛争解決には全国労働局による「あっせん」(個別労働紛争解決制度)、「労働審判」(裁判所)、「訴訟上での和解」の3つの解決制度があって、この調査は合計約1500件が金銭解決だった。この結果に労組などから「解雇を容易に行うことにつながる」と反発が出ている。
解雇を巡る紛争は労使闘争といった個人よりも組織の利害に長年、比重が置かれた。時代が変わり労基法を見直すなど労使間の「古くて新しいテーマ」に安倍内閣の産業競争力会議が焦点を当てた。そもそも各々の社員は、労働審判など3通りの方法を知る必要がある。調査結果では政府が導入を目指す「解雇の金銭解決」制度の具体化に向け議論が始まろうとしている。
外国はどうか―米英独仏伊のほかスペイン、デンマーク、韓国、オーストラリアの9カ国の制度も調べた。米国を除く8カ国は「解雇に正当な理由が必要」(日本も正式文書が必要)で、不当解雇の場合、現職復帰か補償金での解決が可能という。金銭解決が多くなるのは労使ともに現職復帰は無理と分かっているが労働者は補償金額に不満だ。しかし拙速を避けたい有識者会議は解決に向けた取り組みを先送りした。

※個別労働紛争解決制度
個別労働紛争解決制度(平成13年創設)は総合労働相談に加え、都道府県労働局長が求めに応じ助言、指導、あっせんを実施する。平成25年までの解雇に関する相談51,515件、あっせん申請件数1,904件。今回の調査のあっせんは853事例。支払われた金額の中央値をみると、あっせんは15万6,400円。労働審判は110万円、裁判での和解は230万円とあっせんと比べ高い金額だった。正社員は労働審判や裁判を活用する傾向が強く、非正規労働者はあっせんを使う割合が高かった。この金額の落差も課題の一つ。




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経済財政諮問会議 経済再生と社会保障で議論

経済財政諮問会議 経済再生と社会保障で議論
後発医薬品目標のさらなる前倒しを厚労相に求める

――内閣府


内閣府は6月10日、経済財政諮問会議を開催し、「経済再生と両立する財政健全化計画策定・社会保障」に関して議論した。民間有識者の伊藤元重議員(東京大学大学院教授)らは前回の議論をふまえて論点を提示した。
病床の適正化に関しては、地域差の見える化の具体的方法や、病床再編・削減の手段とプロセス(診療報酬体系の見直しによる誘導、改革が進まない地域における診療報酬の引き下げ、県の権限強化)などを明らかにすることが、実効性を確保するために必要と指摘した。
さらに、費用対効果評価の導入により保険収載を適正化し、後発医薬品の利用新目標を80~90%に引き上げ、市販品類似薬(スイッチOTC薬)の保険除外などを要請。また、医薬分業と調剤医療費の増大との関係を分析し、効率的な仕組みに改革することにより調剤医療費(技術料)の抑制や投薬・残薬管理の実現を求めた。
 
これに対し、塩崎恭久厚生労働大臣は資料を提出し、後発医薬品シェア新目標の2020年度末80%以上に関して、2017年度末に進捗評価を行い達成時期の前倒しを検討すると示した。また、次期2016年度診療報酬改定では適正化・重点化を進めつつ、「地域包括ケアシステムの構築」、「病床の機能分化・強化」、「チーム医療の推進」などの機能強化を進めると提示。
さらに、医薬品の費用対効果評価に関して、2016年度目途の試行的導入に向け中央社会保険医療協議会で議論中と報告。薬価の毎年改定に関しては、創薬意欲への影響、流通現場への影響、薬価調査・改定コストなどの課題をふまえた検討が必要と説明。次期改定に向けて、中医協で未妥結減算制度のあり方を検討すると述べている。民間議員からは、塩崎大臣に後発医薬品目標に関して、さらなる前倒し達成に向けて努力してほしいと意見が出され、持ち帰り検討することとなっている。

骨太方針の骨子案で歳出改革の重点分野に社会保障 
6月10日の経済財政諮問会議では、このほか、骨太方針である「経済財政運営と改革の基本方針2015(仮称)」骨子案が示されている。
骨子案では、デフレを脱却して中長期的に持続する経済成長を実現するため、経済の好循環の拡大、潜在的な成長力強化、まち・ひと・しごとの創生に加え、公共サービスのムダ排除・質向上などの改革が必要と指摘。経済・財政一体化改革の取り組みとして、経済再生なくして財政健全化なしを基本方針として、「経済・財政再生計画(仮称、2016~2020年度)」を策定。

社会保障は特に歳出改革の重点分野として、「医療・介護提供体制の適正化」、「インセンティブ改革による生活習慣病の予防・介護予防」、「公的サービスの産業化の促進」、「負担能力に応じた公平な負担」、「給付の適正化」、「薬価・調剤等の診療報酬にかかる改革」、「後発医薬品の使用促進を含む医薬品にかかる改革」などに取り組むと述べている。また、2016~2018年度を「集中改革期間」と位置づけ、2018年度のPB赤字対GDP比マイナス1%程度を目安に進捗状況を評価する。
歳出改革として、「公的サービスの産業化」、「インセンティブ改革」、「公共サービスのイノベーション」に取り組む。公共サービスの質や水準を低下させることなく、経済への下押し圧力を抑えつつ公的支出を抑制して、聖域なく徹底した見直しを進めるとしている。他方、歳入面では、消費税率の10%への引き上げを2017年4月に実施し、安定的な経済成長を持続させる「経済構造の高度化、高付加価値化」を進めることなどを通じて新たな歳入増を実現すると述べている。



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外国人医師が日本で診察―国籍関係なく都内4医療機関で

外国人医師が日本で診察―国籍関係なく都内4医療機関で
国家戦略特区東京圏会議 15年中に聖路加、慶応、順天堂

――東京圏国家戦略特別区域会議


政府は6月15日、「東京圏国家戦略特別区域会議」を開催し、東京圏の区域計画案について討議した。この日の会議では、外国人医師が日本で、母国以外の外国人患者を診察できる特例(外国人医師による外国人診療)が都内4カ所の医療機関で認められた。これは特例活用の第一号のケースとなる。
聖路加国際病院(中央区)と聖路加メディローカス(千代田区)、慶応大病院(新宿区)、順天堂大順天堂医院(文京区)に米、英、仏の計5人の外国人医師が配置され、15年中に国籍にかかわらず外国人を診察できるように政府は特区申請→正式認定を急ぐ。5人の配置は、聖路加と聖路加メディローカスに米国人2名、慶応大/英国人1名、順天堂大/英国人1名、仏国人1人計2名。
国内で増加する外国人居住者、同観光客等の短期逗留者への言葉等の対応と5年後の東京五輪を見据えた医療環境整備が狙い。
 
国家戦略特区は、内閣が掲げる成長戦略で、指定された区域の規制を緩和して産業の国際競争力を強化し、国際的な経済活動の拠点をつくることなどが目的。根拠法の国家戦略特別区域法は、2013年12月に施行された。医療分野でも、医療機器の薬事承認の迅速化や、医療保険・介護保険の住所地特例の対象拡大など、さまざまな動きがある。
また、区域計画の作成や、認定区域計画・実施に関する連絡調整や協議のため、東京圏や関西圏、沖縄県などに関する区域会議が組織されている。

この日の東京圏区域会議では、東京都は有楽町駅など6地区の再開発事業について、手続きの簡素化など都市計画法の特例の適用を提案した。舛添要一知事は都内全62市区町村から特区の提案が出そろったとして、これまで9区だった特区の指定範囲を都内全域に広げるよう国に要請した。
6地区の事業では、有楽町駅周辺の旧都庁舎跡地に、都と民間事業者が国際会議やイベントで大型集客できるビルを建て、国際ビジネスや観光の一大拠点を整備する。都庁のある西新宿では、都庁前の街路に道路法の特例を使って食やフリーマーケットのにぎわいを創出するのに合わせ、住友不動産が空き地に屋根付きの巨大な広場を造る。6事業とも2016~17年度の都市計画決定を目指す。

東京圏区域計画案の一部に指定されている千葉県成田市では医学部・附属病院の新設が検討されている。これは2014年12月9日の東京圏会議では千葉県成田市に関する協議のため「成田市分科会」の設置が決められた。同分科会では、国際的な医療人材の育成を目的に、医学部・附属病院の新設が検討されている。今回の会合では、この成田市から、取り組み状況に関する資料が提出され、そのなかで、「医学部新設に関連する規制緩和要望」(事業内容)が提示された。
主な事業内容は、医学部新設の解禁(国際的な医学部の新設)では、医学部新設に関する手続きや制度改革などについてスピーディーに進めることが要請された。病床規制に関する医療法の特例(附属病院の新設)では、医学部新設の解禁とともに、「基準病床数とは別枠で附属病院の病床数を認めてもらう規制緩和に関する要望」に取り組んでいることが示された。




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<病院ベッド>最大20万床削減目標 政府の25年推計

<病院ベッド>最大20万床削減目標 政府の25年推計
医療費抑制への施策 首都圏、大阪除く41道府県で削減

――医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会


政府の「医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会」(会長=永井良三・自治医科大学長)は6月15日、将来の需要推計に基づく2025年の必要病床数が、現状から最大20万床減少する推計をまとめた。具体的には現在134万7,000床ある全国の病院のベッド数を、10年後には115万床程度にしたいというもの。同調査会は「これは入院ではなく、自宅や介護施設で療養できる人がいるため」としているが、一方で医療介護のバランスとなる「受け皿整備」が同時に課題となることも必至だろう。
この推計は、専門調査会の下に設置された「医療・介護情報の分析・検討ワーキンググループ(主査=松田晋哉・産業医科大医学部教授)が、厚生労働省の「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」がまとめた推計方法を基に算出した。

国民が医療機関で病気やけがの治療を受けるのにかかった費用の総額を示す「国民医療費」は、政府の試算で平成24年度で39兆2,000億円余りに上っており、医療費の抑制に向けた施策の検討を急いでいる。
政府は、団塊の世代が75歳以上となる2025年の病院ベッド数を、13年の134万7000床より最大約20万床削減できるという推計を発表した。入院治療の必要性が低い人は在宅や介護施設へ移ることを前提にしているが、受け入れ態勢の整備が課題だ。

推計では13年度1年分の診療報酬明細書(レセプト)などを基に試算した。対策をせずに高齢化が進んだ場合、25年の必要ベッド数は約152万床に膨らむ。しかし、在宅や介護施設への移行を進めれば、必要病床数は115万~119万床程度になり、13年より約20万~16万床削減できるとしている。内訳は、緊急で高度な手術が必要な高度急性期が13万床▽一般的な救急治療をする急性期が40.1万床▽リハビリをする回復期が37.5万床▽長期療養をする慢性期が24.2万~28.5万床。

都道府県別(地域別)では北海道で1万5,000床程度、福岡県で1万4,000床程度を削減、鹿児島県の35%減を含み41道府県で削減が可能とする一方、東京都、大阪府、千葉、埼玉、神奈川3県などでは増加数が多く病床が1割前後不足する。

各都道府県は今後、地域事情を加味しながら25年の必要ベッド数を絞り込み、医療提供体制とあわせた「地域医療構想」を16年秋までに策定する予定。しかしベッド数の削減には民間病院中心に地元の抵抗が予想されるだけでなく地域住民の反対もある。そのため受け皿未整備のままでは「患者の追い出し」とられかねないために、在宅医療や介護サービスの充実が必要となる。政府は今後、地方自治体などと連携し、削減の具体的な目標を作成して達成を目指すとともに、在宅で充実した医療や介護を受けられる体制の在り方について検討を急ぐ。



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単身高齢者の4割以上が「孤独死を身近に感じる」

単身高齢者の4割以上が「孤独死を身近に感じる」
65歳以上高齢化率、過去最高26% 高齢社会白書


政府は6月12日、2015年版高齢社会白書を閣議決定した65歳以上の高齢者は14年10月1日現在で3,300万人(前年比110万人増)、総人口に占める割合の高齢化率は26.0%(同0.9ポイント増)となり、過去最高を更新した。1人暮らしの高齢者が増加傾向にあり、高齢者人口に占める割合は10年の調査時で男性11.1%(05年比1.4ポイント増)、女性20.3%(同1.3ポイント増)に上った。調査は全国の65歳以上の男女2624人を対象に、14年12月に実施。有効回収率は56.4%だった。

15年版高齢社会白書の要点は、「団塊の世代」(1947~49年生まれ)の全てが65歳以上となる今年、高齢者人口は3395万人になると推計。42年に3878万人でピークを迎えた後は減少に転じるが、①総人口が減少する中、高齢化率は上昇している。その対応に②地域活動を通じたコミュニティーの再構築などを提案している。2060年には65歳以上が総人口に占める割合は39.9%に達し、4人に1人が75歳以上になるとしている。

同日公表された内閣府の「1人暮らし高齢者に関する意識調査」によると、「一緒にいてほっとできる相手」は、子どもがいない男性の場合、「当てはまる人はいない」が51.4%で最も多かった。子どもがいない女性の場合は「兄弟姉妹・親戚」(33.8%)、「友人」(31.8%)、「介護サービスの人」(同)と続いている。
一人暮らしの高齢者は13年時点で17.7%と、10年間で約4ポイント上昇した。孤独死を身近に感じるかについては「とても感じる」が14.5%、「まあ感じる」が30.1%だった。孤独死を身近に感じる人が4割以上にのぼったことなどが明らかとなった。

介護が必要になった際にどこで介護をしてほしいかについては、日常生活を行う能力がわずかに低下した程度なら66.6%が「現在の自宅」を希望した。一方、一人で立ち上がったり歩いたりできない状態だと「特別養護老人ホームなどの介護施設」が42.6%で最多となった。
現在の楽しみを複数回答で尋ねると「テレビ・ラジオ」が78.8%と最も多かった。「親しい友人や同じ趣味の人との交際」が53.1%、「新聞・雑誌」が44.0%、「食事・飲食」が42.2%で続いた。




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